離婚への基礎知識

妻の浮気が原因なのに養育費は払う義務がある理由と相場と減額の可能性は?

妻の浮気が原因なのに養育費は払う義務がある理由と相場と減額の可能性は?

妻が浮気したことが原因で離婚することになり、子どもの親権は妻がもつことになった。しかも、自分には一切非がないのに子どもと一緒に住むことができなくなった。このような場合でも、ほとんどが夫側に養育費を支払う義務が生じています。

この事実に、正直納得がいかないという男性たちも多いことだと思いますが、離婚の際に起こりやすいトラブルというのが、まさにこの『養育費問題』なのです。では、妻の浮気が原因で離婚するのに、どうして被害者である夫が養育費を支払う必要があるのでしょうか?

どうにかして支払わなくて済む方法なないのでしょうか?また、減額の方法は?など、ここでは気になる養育費問題について詳しく解説していきます。

養育費とは

養育費とは

今や、日本では3組中1組が離婚する時代と言われていますが、ほとんどの場合、母親が親権をもつことが多いとされています。そもそも養育費とは、子どもが成人年齢を迎えるまでに必要な費用を、子どもを養育しない側の親が支払うというものです。

また、この養育費を支払う義務は言い換えると、「生活保持義務」といって、扶養義務者に経済的な余力がなくても被扶養者に対して自分の生活同等の生活を保持させる義務が課せられることです。

夫が養育費を支払うことになるのはなぜ?

夫が養育費を支払うことになるのはなぜ?

母親が親権を獲得できる確率は8~9割と言われています。どうして父親が親権をもつ可能性が低くなるのかというと、やはり母子の結びつきが強いといった理由からのようです。また、物心がついた子ども自身が母親を選んだからというケースも多くあります。

養育費は親権を持つ方が、持たない方に対して支払い請求ができるというものです。従って経済力がある夫の方に支払い義務が生じるというのが一般的なのです。

ここで、心に留めておいていただきたいのが、養育費は妻ではなく子どもの自立のためのお金であるということです。ちなみに、親権をもつことになった妻も同様に、子どもの扶養義務があるということには変わりありません。

養育費の相場

養育費の相場

これから養育費を支払っていかなければならなくなった時に、いくら払う必要があるのか心配になるところですが、これからその相場をみていくことにします。まず、養育費というものは一般的に毎月決まった日に一定額を支払うことがほとんどです。

その額はと言うと、「子どもの人数」、「夫婦の年収」などをもとに算出されます。例えば、夫の年収が500万円で、妻の年収が100万円とすると、妻が養育費を受ける場合には、毎月4~6万円程になります。

養育費の額は変更可能

養育費の額は変更可能

子どもが15歳以上になると学費などがかかり、それまで以上にお金がかかることなどから、養育費を受ける側から支払う側へ増額請求ができます。また、どちらかが再婚もしくは失業をした場合などにも養育費の増額や減額の申し立てができます。実際には、ほんの3割の夫婦しか協議離婚の場で慰謝料の取り決めを行っていないのですが、後々のトラブル防止のためにもきちんと話し合っておくことをおすすめします。

養育費は減額も可能!?

養育費は減額も可能!?

ある条件に合致した場合は、養育費の減額を請求できることもあります。例えば、妻の収入が増え、明らかに経済力があると判断された場合です。そもそも養育費は経済力がある方に支払い義務が生じます。

また、妻が再婚してその相手と養子縁組を行った場合にも、戸籍上の子どもとなりますから養育費の減額が可能になります。妻の再婚相手に経済的な余裕がある場合も同様です。さらに、自身と同等の生活を送ることが条件の養育費ですから、年収が減れば減額請求が認められることもあります。

もしも、夫が再婚をして扶養家族が増えれば、その分お金が必要になることは明らかですから、この場合も養育費の減額を申し立てることが可能です。

妻の再婚相手に扶養義務は生じないの?

妻の再婚相手に扶養義務は生じないの?

ここまで、妻が再婚した場合に減額請求ができることをご紹介しましたが、「妻は再婚したのだから、再婚相手に扶養義務が課せられるのでは?」という疑問が頭に浮かんできた方もいらっしゃるかもしれません。実は、妻が再婚しても再婚相手には扶養義務は生じません。元夫は、減額請求はできても養育費の支払い義務を無くすことはできないのです。ただし、妻の再婚相手と妻の連れ子が養子縁組した場合は例外です。

どうしても納得がいかない場合には慰謝料請求を!

どうしても納得がいかない場合には慰謝料請求を!

いくら妻が浮気をして離婚に至ったとはいえ、養育費の支払い義務を無くすことはできません。なぜならば、子どもと不貞行為とは切り離して考えるべきものだからです。夫からすると大きなダメージを受けたことには変わりありませんが、愛する子どものためと思って扶養義務は果たすようにしたいものです。

それでは、到底納得いかない!そのような場合は、妻へ慰謝料を請求しましょう。慰謝料は自身が被害を被ったその度合いによって請求額を相手に求めることができます。1つの方法として、もしも離婚後に妻が5万円の養育費を請求してきたのであれば、あなたも同じ額の慰謝料を請求すれば良いのです。

ここで、是非とも気を付けていただきたいのが、いくら夫婦仲が破綻していたとしても子どもにとって掛け替えのない親なのですから、金銭的な争いをしている場面を見せるのだけは避けたいものです。

慰謝料を求めるためには証拠集めが必要

もちろん慰謝料の請求には、それなりに不貞行為の事実があったという証拠が必要になります。「肉体関係の有無がわかるもの(ラブホテルに2人で入り、40分以上滞在したとわかる写真や動画など)」、「浮気相手が、配偶者が既婚者であるとわかっていて不貞行為に及んだこと」などがわかる証拠集めが必要です。

もちろん、慰謝料はパートナーだけでなく浮気相手にも請求できます。後者の場合は、相手方と交渉するために名前や住所、連絡先など個人情報の収集が必要になります。自身での証拠集めは時間がかかって面倒という人は、思い切ってプロである探偵に依頼するのも良いでしょう。コストはかかりますが、裁判などでも有利となる証拠を集めてくれますし、強い味方となってくれることでしょう。

公正証書の作成はNG?

公正証書の作成はNG?

大切な子どものため、養育費の支払いは是非とも全うしてもらいたいものですが、どうしても支払いに納得がいかない場合は、慰謝料を妻やその浮気相手に請求する方法以外に、「公正証書を作成しない」ことで支払いを免れるという手段もあります。

『公正証書』とは法的な公文書で、口約束とは違い、離婚する夫婦間の取り決めた約束事に違いが生じた時に効力を発揮するものです。初めは、支払い義務者が慰謝料を払うと約束していたのに、途中で支払いが滞った場合などに財産を差し押さえたりといった強制執行の手続きが行えるというものです。

養育費を支払わなくても法的には罰せられないということもあり、取り決めを5割の夫婦がしたとしても、実際には2割に満たないシングルマザーしか慰謝料を受け取っていないという事実があります。

以上から、離婚後に公正証書の作成をしないという逃げ道もあるということです。ただし、そこはどれだけお子さんのことを思っているかで判断が分かれるところだと思います。離婚後も、堂々とお子さんと向き合える関係でいられるためにも、やはり慰謝料の支払いは親として当然と考えられる人が多いことを祈ります。

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